桃の節句で飾ったお雛様。来年の節句まで、きれいなままでいて欲しいですよね。
そこで登場するのが防虫剤です。
では防虫剤のおすすめはあるのでしょうか。
調べてみましたが、「これがおすすめです」というものはありませんでした。
一般的によく使用されていると思われる製品は、人形用ムシューダとわらべのようです。
防虫剤は、人形や衣裳に使われている素材などによっても影響する・しないがあるようなので、ご自分がお持ちの人形にはどの防虫剤が適しているか、は個々に判断した方が良いというのが、専門店側の意見のようです。
お雛様用防虫剤にはどんな種類があるの?
防虫剤として使われているのは、ナフタリン、樟脳、パラジクロロベンゼン、ピレスロイドの4種類です。
ナフタリン・樟脳
独特の臭いで効果を発する防虫忌避剤と呼ばれるものです。
人形の顔や手、胴体などにプラスチックや発泡スチロールが使われている場合は、避けた方が良いようです。
樟脳は金糸・金箔などを変色させるとのことなので、あまりおすすめとは言えないかもしれません。
パラジクロロベンゼン
独特の臭いを持つ忌避剤として使われています。塩素系なので、人形の衣裳の染料などと化学反応を起こすことがあります。
ピレスロイド
金糸・銀糸や金箔の変色の恐れがあります。
これに似た合成化合物で「エムペントリン」があります。銅が含まれているものには反応しますが、金糸や金箔などには影響しないそうです。
以上の4種類の中では「エムペントリン」が理想であるようですが、どの防虫剤を使うにしても、使用方法・用量はしっかりと守ることが必要です。
防虫剤を使用する前には、人形についたホコリを取ってください。そのほかの道具類には、防虫剤より乾燥剤を使用することを推奨しているようです。
お雛様の防虫剤、ムシューダとわらべ、どちらがいいの?
どちらも人形用のものは、評価が高いようです。
臭いもつかないように、パッケージなども工夫されています。ムシューダはエムペントリン系、わらべはピレスロイド系のようです。どちらも無臭で臭い対策はされているようです。
あとは使い勝手の良さ、人形の数や大きさなどを考慮して判断されれば良いかと思います。
他にも防虫剤はあるようですが、たくさん入れたからと言って効果があるわけではなく、むしろ逆効果になる可能性もあります。
どの製品を使うにしても使用上の注意だけはしっかりと読んでおくことが重要です。
お雛様用の防虫剤の入れ方。注意点はある?
防虫剤の入れ方について特に決まりがあるわけではないようですが、注意点はいくつかあります。
ホコリ取り
しばらく室内に飾られていたお雛様。どうしてもホコリはたまってしまいます。
しまう前には必ずホコリ取りをしましょう。そのままにしておくとダニの温床になりかねません。
特に女雛の着物の裾など、でこぼこした部分や袖と胴体の隙間などにホコリがたまります。
ここを綿棒などで拭き取ってください。掃除の際は、手袋を着用するとなお良い、とのことです。
人形などに触れない
防虫剤を使用する時は、なるべく収納箱の上の方に入れるようにし、人形や着物などに直接触れないように入れてください。
化学反応などを起こす危険性があります。
道具類は防虫剤ではなく、乾燥剤を入れるようにしましょう。
入れ過ぎ注意
最近の防虫剤は、小さくても効果があるように作られているようです。
多く入れたことで効果がアップするわけではありません。使用上の注意をよく読んでから入れましょう。
同じ防虫剤を使用
防虫剤は、毎年同じものを使うことが推奨されています。
別の製品を使うと、成分の違いや量などで化学反応を起こす可能性があり、人形に影響を与えてしまいます。
もし違う製品を使うのであれば、箱も十分に陰干しをした上で、完全に以前の防虫剤の成分を消してから使うようにしてください。
お雛様から防虫剤の臭い! どうしたらいい?
ワクワクしながらお雛様の箱を開けたら、出てきたのは防虫剤の臭い・・・。
このようなシチュエーションは避けたいですね。でも起こってしまったら?
防虫剤の臭いの成分は揮発性なので、とにかく風通しのよい場所で陰干しするしかありません。
即効性はないので、臭いが飛ぶまで2、3日はかかると思っていた方が良さそうです。
臭いを飛ばす時間を早める方法としては、扇風機を使うと良いそうです。
扇風機を後ろから回し、窓の外へ送り出します。
時期的にまだ寒いですから窓を開けっ放しにはできませんが、何度も空気を入れ替えることが重要だそうです。
お雛様の防虫剤はどれがおすすめ?【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
雛人形だけでなく、防虫剤にもしっかり気を配ることが必要だとわかりました。必ず人形用の防虫剤を使用すること、方法・用量なども事前に知っておきましょう。
どの製品を選んでも、一長一短はあるそうです。
人形に使われている材質を確認することも忘れないでおきましょう。